こんにちは桜井芳生です。

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970619【主要命題】UFOカルト教団の自殺事件は、「ミームの種まき」として解釈するのが生産的だ。

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970619いわゆるアメリカの「UFOカルト教団ヘブンズ・ゲート」の自殺事件については、様々に論じられ、今や忘却されつつあるようだが、

この自殺事件は、「ミームの種まき(散種)」として解釈するのが、もっともわかりやすく、また、(予測)生産的であろう。

970619ミームとは、周知のように、「利己的遺伝子」論のドーキンスが提唱した概念で、我々の文化における「利己的」な「自己複製子」のことである。たとえば、流行や、思想や、宗教があげられる。ドーキンス的視点によれば、文化的営為をおこなう我々は、じつは、「ミームの乗り物」であるにすぎない、ともいえるだろう。

(ミームについては、http://ac3.aimcom.co.jp/~sakurai/migita.htm を参照)。

970619いうまでもなくヘブンズ・ゲートは、「自殺」することで、一見すると、「消滅」したようにみえる。しかし、この事件によって、「話題」にされることで、そしてまた、彼らのWEBページを多くの人が見ることによって、彼らの思想は、多くの「脳」へと、「種まかれた」のである。

970619ヘブンズ・ゲートとインターネットとの関連については、多く論議がされたようだ。が、そのほとんどは、彼らの「自殺前」におけるインターネットによる布教に論点が集中していたのではないか。

970619しかし、いうまでもなく、上述の仮説がある程度でも正しいとすると、むしろ問題なのは、【自殺あと】における「インターネット」と【マスメディア】と彼らのミームとの「三者関係」となるだろう。

むしろ、「自殺あと」に、ヘブンズ・ゲートは、「マスメディア」と「インターネット」のおかげで、「ミームの種まき」に成功したわけである。

970619今後も「同様な手口」はとられるだろう。自殺のように、「一見すると、消滅」したように見せかけて、じつは、「それによって、マスメディアの話題」となり、「WEBページ」を見てもらう。そうすることで、「ミーム」を「より広く散種する」ような手口である。

970619したがって「ヘールホップ彗星」云々もあまり「真に受ける」のもどうかと思う。ミームにとっては、各個体の「耳目をそばだてる」ような【魅力的な謎】があればいいわけだ。「謎」の「中身(解答)」はじつは、【どうでもよい】、といえるだろう。

よって、「ヘールポップ云々の謎」の謎解きに我々が夢中になるほど、「ミームのお思うつぼ」といえそうだ。

(同様のことは、【酒鬼薔薇聖斗】の「謎」解きについてもいえるのではないか?。)

(参考WEBページ) http://www.heavensgatetoo.com/

日本語の論究については以下が詳しい。 http://www.tky.threewebnet.or.jp/~smikami/webdiary/cybercult-index.html

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