英語でトホホ!。「23歳までに米有名大学付属英語学校で「3ヶ月集中コース」を受ける.それまでに、TOEFL550点を取っておく」のがほとんど必要条件?!。
 
 
                      桜井芳生(著作権保持)
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【英語でトホホ】

二ヶ月ほど、カリフォルニア大学アーヴァイン校(University of California,Irvine以下、UCI)のマーク・ポスター教授(Dr.Mark Poster,岩波『情報様式論』の著者. http://www.hnet.uci.edu/mposter/)のところにおじゃましてきた。ポスター先生のセミナーについては、機会があれば別にのべよう。

【トーイック750では、ハナシにならない】

ある程度は、覚悟はしていたが、「英語」がまったく使い物にならないのには、まいった。渡米まえに日本でTOEIC750のスコアをとっておいたが、日本で学んだ英語は、まさに畳の上の水練であった。あるいは、「トーイックは、ほとんど気休めで、スコア700程度では、まったくお話にならない」、と、感じた.もちろん、そうであっても、TOEICをぜひ受けてほしいし、TOEIC700以下でもけっこう会話力のある人もいるだろう。トーイック700程度では、実用英語の「十分条件」ではない、ということ。

【extensionでESL】

あまりに英語ができないので、ポスター先生に「おまえ、フランス語ならできるのか?」といわれる始末であった(もちろん、できません!)。で、ポスター先生に、「extensionのESLコースがあるよ」といわれたので、20万円自腹を切って、extension(大学付属学校)のESL(English as a second language)コースを受けた.18歳ぐらいのアルゼンチンの学生(同級生)に、"Yoshio!"などといわれて鉛筆で頭たたかれながら(これも友情表現?)、毎日「宿題」に追われた二ヶ月であった。4週間の「conversation and culture」というコースを二回とる、という少しめずらしい体験をし、すこしは英語の力もついたかもしれない。そして、ごく限られた視点からであるが、こうすれば英語がものになりそうだ、という自分なりの目安もついてきた。

【渡米必要】

まずは、アメリカなど英語圏で英語のトレーニングをしないとほとんどだめである。もちろん渡米は、英語習得にとって十分条件ではないが、100人に一人程度の才能のある人以外にとっては、(語学)留学は、英語習得の必要条件といえるだろう。

【3ヶ月必要】

「4週間=一ヶ月」程度の留学では、不十分である。まわりの「同級生」をみても、4週間たってやっとそろそろのってきたかな、というところで帰国してしまう人が多かった。私自身も6〜7週間ぐらいしてはじめてすこしできるようになってきたかな、とかんじた。

じつはUCIのextensionでは、どうも「4週間コース」は「本命」ではなかったようだ。べつに「10週間intensive(集中)コース」というのがあり、TOEFL550点(トーフルです、トーイックではありません!)とって大学学部や大学院の入学許可を得た留学生が新学期がはじまるまえにこれを受けて、そして「本番」の授業に臨むようだ。まあ、いってみれば「10週間コースが真剣勝負で、4週間コースは、お客さんがいるので開いている」といったところかもしれない。

【渡米まえにTOEFL550】

で、ESLを受ければできるようになるか、といえば、それほど甘くはない.ぜひ、ESLを受ける前にTOEFL550点とっておきたい(前述)。トーフル550というとトーイックでは800点ぐらいにあたるかなあ。まあ、なかなかむずかしいとはおもうけど、ぜひ、渡米まえにTOEFLのスコアを550にできるだけちかづけておこう。

なぜ、TOEFLのスコアにこだわるかというと、第一に、TOEFLこそがじつは世界標準(アメリカ・カナダ標準)であるからである。(「英連邦」では、別の試験があるが、イギリスでもTOEFLのスコアは通用するという噂もある)。アメリカでも最近は少しTOEICがつかわれるようになってきたが、TOEFLこそが多大な実績をほこるスタンダードである。(TOEICはじつは、日本と韓国以外では、さほど普及していないようだ)。TOEFLで、500なり、550なり、600なり、とっておけば、これでアメリカ大学学部レベルか、大学院レベルか、アイビーリーグ大学院レベルか、と「自信」がつく。第二に、ESLに入るまえにできるだけTOEFLのレベルをあげておかないと、ESLの「低いレベルのクラス」に入れられてしまうからである(はじめにクラスわけのためにTOEFLに似たテストがある)。じつはアメリカの語学学校で勉強が進むか否かは、「同級生がどれほどまじめか」によってほとんど決まってしまう。できるだけ高いレベルのクラスにはいらないと、観光旅行気分のやる気のない学生と一緒になる危険性が大きくなる(私自身、前半のコースではこれになやまされた)。

【有名大学のextension(付属学校)のESLコース】

英語学校の選び方は、難問であり、正解は、ないだろう。が、やはりわたしとしては、比較的ハズレがない道として、「有名大学のextension(付属学校)のESLコース」をおすすめしたい(「ESL」という「学校名」の語学学校もあるようだが、ここでいうのは、いわゆる大学留学生向けの英語コースのこと.大学によってはべつの呼び名の場合もある.たとえば、コロンビア大学では、American language なんとかかんとか、というようだ)。

中身的には、街の私立語学学校も、有名大のESLもさほどかわりはないかもしれない。が、やはり「緊張感」が違うような気がする。ちなみにUCIのESLでは出欠が非常に厳しく、「宿題」もバンバンでた。また、生徒による「教師に対する評価アンケート」も毎期おこなわれたいた。そのためか、教師の出入りははげしく、前期に受けた3人の教師のうち後期も教壇に立っていたのは、1人だけだった。

 (アメリカの「有名大学」ってどこのことか、わかりますか?。じつはわたしもよくしらないのですが、ハーバード、イエール、コロンビアなどのアイビーリーグ、それにスタンフォード、MIT、カリフォルニア大学(UCLAよりもとくにバークレー)(カリフォルニア大学とカリフォルニア州立大学は、両方「カリフォルニア州の運営」ですが、べつ大学なので注意)、シカゴ大学、、、、といったところでしょうか)。

テンションの高い大学は、それなりの雰囲気(オーラ?)のようなものがある、とおもう。それをかんじとってこれるだけでも、有名大のESLをねらうことをおすすめする。(UCIでも、同じ「日系」人でも、日本の大学生とぜんぜんちがう顔つきだった)。

受講期間は前述のとおり「一ヶ月」では短い。できるだけ「3ヶ月」に近い「集中(intensive)コース」を受けること。

【5歳の娘は、まったくできるようにならなかった】

余談だが、5歳になる娘を同伴して、当地の幼稚園に通わせた。二ヶ月しても、娘はまったく英語をはなすようにはならなかった。このことからみても、ただアメリカにいけば英語ができるようになる、というのは非常に甘いように思われる.あまり知られていないようだが、「帰国子女」とか「バイリンギャル」とか言われる駐在員の子弟たちも、現地の公立学校で、アメリカ人向けのカリキュラムのほかに、ESLのクラスを週に何時間か受けさせられるようである.こうして何年かしてやっとバイリンガルになるようだ。
 

【自分で直接申し込む】

安く上げる方法について。まずは、航空運賃の相場によってかなり出費が左右されるので、時期の融通のつくひとは飛行機が安い時期をねらおう。安くねらうなら、代理店などとおさずに当然「直接申し込み」をおすすめする。

すくなくともUCIの場合は、手続きはまったく簡単だった。ポスター先生におしえてもらってすぐその足で、extensionの建物にいくと、すでに1月のコースははじまっていた。が、なんとか途中からでもいいから入れてくれ、というと、担当者に会わされて、面接し、次の日から授業に参加できた.途中参加なのでディスカウントしてくれ、というと上司に掛け合ってみる、とのことで、つまりは、手続きをする前、学費を払う前から、授業に参加したわけだ。で、後日実際に少しディスカウントしてくれて、その場で申し込み書に適当に書き込み、受け付けた人が申し込み書をビリビリとパンフレットから手でやぶいて切り離して手続きは、終わり。入金の領収書などいるかと聞いても、いらない、とのこと。そのあと、学校の「会計」の窓口で、「マスターカード」で「2000ドル弱」を支払って、完了。実際の手続きは、こんなに「簡単なモノ」である。

ただし、ハーバードやコロンビアの夏のコースなど人気のあるコースは、かなりはやくいっぱいになってしまうようなので、早めにもうしこんだほうがいいのだろう。また、10週間コースなどではヴィザが必要になる.そのヴィザ取得のために、学校からI-20という通学(予定)証明を入手しなければならない。また、学校に住居を斡旋してもらうときにも予約が必要となるだろう。以上のような場合には「はやめ」が肝心となる。

が、だいたいは案ずるより生むがやすしで「あなたまかせでなく、自己責任主義」でがんばれば何とかなるものではないだろうか(私は責任負えませんが)。インターネットでほとんどの学校について見ることができる。片っ端からWEBページをみて、資料をとりよせて、自力で申し込んでみるとそれ自体が大きな(英語ならびに人生の)勉強になるだろう。(まあ、身近に経験者がいると、少しは安心かも)。

【ヴィザ、クレジットカード、保険】

ヴィザ(ヴィザが必要なら)、カネ(現金と、クレジットカード(必ずVISAかMASTER。ダイナーズ・クラブでさえほとんどつかえなかった。JCBなどは「知らない」といわれた。JCBのシールがはってある店でも実際には使えないことがあった。))、あと、保険(必ず保険にはいりましょう!。わたしもAIUのおかげで一度医者にかかりました。)(うろ覚えだけど、大学生協TUOカードには、海外旅行保険がついてなかったけ?)、これだけ注意すれば、まあ、なんとかなるのでは。

【いますぐ!。(たとえ、4週間でも、TOEFLが悪くても)】

けっこう重要なのが「年齢」。外国語はつまりは、「車の運転」のようなもの。わかければわかいほどよい(ただし、高校生は英文法の知識が中途半端なのでおすすめしない)。できたら、「23歳」までには、一度渡米したいなあ。

たとえ、「TOEFL550いかなくても(トーフルをうける機会がなくても)」、「4週間コースでも」、ぜひ、「23歳までに」渡米することをおすすめします。

「トーフル550」とか書いてしまったので、「トーフルの点数が足りない(トーフルをうけていない)ことを口実にして、先延ばし」にする人がいるのではないか、とおそれる。

もちろん、自分で手続きするのが不安な人は、お金を払って「業者」に頼むのも、「あなたの自由」です。

「そのうち」とか「こんど」とか言っている人には永遠にチャンスはこないだろう。
 

★★あなたの外国語経験をぜひお教えください!!★★
さくらいよしお
sakurai.yoshio@nifty.ne.jp

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