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私のような若輩者(33 歳) が
言うのも恐縮だが、仕事をテキ
パキこなすうえでの、あるいは
、人生をよりよく生きていくう
えでの、一つの「呪文」を紹介
してみたい。
孔子の言葉「ふたたびせば、
これ可なり( 再思斯可矣) 」(
論語巻第三20) である。
「季文子は三度考えてからはじ
めて実行した。先生はそれを聞
かれると、『二度考えたらそれ
でよろしいよ』といわれた」(
岩波文庫)というハナシである
。
ものごとを慎重に実行すると
いうのはもちろん重要だ。しか
し、われわれは、「慎重にしよ
う」としすぎて、「もう一度よ
く考えてから実行しよう」と考
えて、結局は決断・実行しない
ことが多いのではないだろうか
。
孔子のこのアドバイスは、現
代社会科学の視点からも支持で
きる。経済学に「限界効用逓減
」という法則がある。人間が行
うことの多くは、一番はじめは
効用( 効果・利得) が大きいが
、くりかえしていくとだんだん
と効用の増え方が減っていくと
いう法則だ。
決断するまえの考慮にしても
繰り返し考慮していくと、だん
だんとその効果は減っていって
しまう。
二回考えて決断しない人は、
三回考えても決断しないだろう
し、三回考えて決断しない人は
、四回考えても決断しないだろ
う( 以下同様・・) 。
その点、孔子さんが「二回考
えればいいよ」と言ってくれて
いるのでフンギリがつく。
ヘタをすると、われわれの人
生というものは「あれをしよう
か。やめようか」と悩んでいる
だけで終わってしまう。
あなたも、「二度考えて」、
何かを、「今すぐ」、実行して
みてはいかがだろうか。
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