情報の「反・鮮度」
桜井芳生

sakurai.yoshio@nifty.ne.jp
http://member.nifty.ne.jp/ysakurai/
 
前々回、「文字階級が再び
支配する」時代が近いのでは
ないか、と述べた。
そこで今日は、文字メディ
ア、とくに「本」を読むこと
をお勧めしたい。
ひとつ注意すべきことがあ
る。
 それは「情報の反・鮮度」
ということである。
情報にも「鮮度」があると
いうことは、今日では多くの
人が気づいているのではない
だろうか。
しかし、情報に「反・鮮度
」があることにあなたは気づ
いているだろうか。八百屋で
売っている生鮮食品はすぐに
いたんでしまう。それと同様
に「情報」が価値低下する速
度も想像以上に速いものだ。
たとえば、あなたがいま読
んでいるこの「新聞」、この
価値は明日には十分の一以下
になってしまう( その値段で
しか売れない) でしょう。
とくに、私のように大学で
情報を販売( いわゆる「教育
」) していると、大学一年生
に「最新」の情報を教えても
、彼( 女) が、卒業するとき
にはその情報がすでに時代遅
れになってしまう危険性があ
る。
というわけで、とくに「腐
りにくい本」を読むことをお
勧めしたい。このような情報
の「腐りにくさ」を「反・鮮
度」と呼んでみよう。
ご存じのとおり、「明日か
ら読もう」と思うひとは、明
日も読まない。
今日から読みはじめましょ
う。毎日30分位を目安にしま
しょう( 大学生なら最低「1
時間」!) 。
あなたは最近、「腐らない
本」をどれだけ読みましたか

( 鹿児島大学助教授)
 
 
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